最近は「リノベーション」と言われるものも多種多様になって来ましたが、
僕は、一部屋毎に異なる既存の状況を把握し、
無理のない適切なデザイン、工法を提示し、
価値を変換する事がリノベーションの本質なんじゃないかと、
考え始めています。
結果的に一部屋毎のオリジナル空間が出来上がり、そこに価値が生まれる。
この部屋は、以前起きた屋上からの雨漏りが原因で、
既存状態は、一部の天井と壁の石膏ボードが剥がれ落ち、
床も剥がれた状態にありました。
この部屋は収益物件という事もあり、スケルトンから内装をやり直すと、
コストが跳ね上がってしまう為、再利用出来ないものは撤去し、既存再利用出来るものは
既存を残しつつリノベーションしました。
ユニットバス、トイレ、洗面は、何も問題が無く、そのままクリーニングのみを行ない、
キッチンはベースをそのまま利用し、扉のみを張り替えました。
床が無くなっていた部分は、躯体を磨き、クリア塗装をしています。
価値と言えども、価値観は様々なので、絶対的価値ではないかもしれませんが、
収益物件という属性から鑑みて、費用対効果は高いプロジェクトだったと考えています。