2024/11/21 【雑誌】INTERIORS KOREA 2024年11月号

シゴト

WORKS
233

room206

粟屋大紀建築設計事務所
daikiawaya.com

横浜市内の夫婦 2 人が暮らすマンションリノベーションの計画。
この住戸は妻住戸で東側に特徴的な出窓があるものの改修前の計画では窓中央に間仕切り壁があり、
広さと明るさを確保しにくい計画だった。
また、中廊下形式の個室配置で風と光の抜け道が確保できておらず室内が全体的に暗い印象だった。

夫婦 2 人のための改修で個室数を減らすことが可能になったことを活かし、明るく風の抜ける室内環境を 整えられるように計画を進めた。
まず、住戸中央に島状の和室兼寝室を配置し片廊下形式とすることで玄関からリビングまで一直線に抜け道を作った。
島はカーテンの開閉で個室化することができ、朝昼は LDK と連続した広々とした空間、 夜はカーテンで囲われた睡眠の空間として時間に合わせて表情の変わる島を作った。
島の角・床の間は R 形状とすることで柔らかさを持たせ空間のアクセントとなるよう配慮した。

次に東面の出窓を木でフレーミングすることで大きな 1 つの窓となるように再編集し、
窓に沿って 5.5m の長さのキッチン兼ワークスペースを配置した。
キッチンは長さと奥行きを活かしたゆとりある計画で、島の背面に隠れたワークスペースは人目を気にせず作業に 集中できる環境を大空間の中に整えた。

広々とした空間の中に島・造作・家具で多くの居場所を作り出した。
長く健康に住み続けられることを期待する。

文:粟屋大紀

CREDIT

種別

リノベーション

構造規模

鉄筋コンクリート造

設計
施工

ルーヴィス

施工管理

牧戸啓

計画面積

75.81m2

撮影

河田弘樹

所在地

横浜市旭区

家具製作

renest

SERVICE