Roovice managed the realization of Tailors Inc. design for the second-hand shop ‘bout located in Asakusabashi, Tokyo.

設計：Tailors Inc.
https://tailors.life/

vintageを取り扱う古着屋のビル一棟を改修。

洒脱と瘢 simi

今回のコンセプトである、「瘢 」のようにこの場所に浸透する時間と、「洒脱」な衣類たちが積み重ねてきた歴史の調和を練る空間について考えながら設計した。

既存建物は、1967年に建てられたものであった。
築年数を隠すように仕上げられた壁や天井を剥がし、露わになる鉄骨造の躯体には、年数がしっかり刻まれ、そこに浸透した時間を感じた。‘boutの取り扱う外連味のない衣類たちの「しみ 」のような。鉄骨造の躯体と外連味のない衣類、空間と要素、2つの共通項である「瘢 simi 」を愛する空間にすることにした。

衣類を陳列する空間は、衣類の「瘢 」ひとつが際立つように、白く塗りキャンバス化し、天井は既存の無骨で荒々しいありのままの「瘢 」を受け入れた、2トーンで空間を形成している。

赤錆色が際立つ天井の鉄骨を空間のデザインコードとし、ハンガーラック、引き戸のレール、階段の手摺など什器に赤錆色のC型鋼を転用した。

5m程の奥行に対し、フィッティング入口の引き戸を鏡面仕上げとすることで空間に広がりを持たせているのに加え、試着後の姿見としても機能させている。