このプロジェクトは、築43年(昭和45年築)の古い木造住宅を
施主と共に設計しリノベーションしたプロジェクトである。
施主は3人家族で、引越してきたのは4年前。
奥の住まい部分は当時改装したが玄関部分は手つかずのままだった。
以前の住人は小説家であったため、玄関部分には編集者の待合室もあり、
面積は広いのに生かしきれていなかった。
また、土地の広さを生かして敷地内に駐車場を作りたい、
という理由で減築することになった。
リノベーション後も大半は古い住宅のままだが、
今回の計画のファサードが古い住宅へも派生して行くような計画をした。
ファサードは断面をトレースするように外壁を構成し既存の住宅を継承した。
デザインはシンプルだが古いものと融合し味わいや暖かさを感じられる材料として
モルタルを選択した。
また既存と新規の破風を同色で仕上げ繋がりができた。
「減らす」ことで産まれる豊かさ。
減築はただ面積を減らすだけではなく、
「今」に焦点を向ける事で心地よく暮らす事ができる手法である。
「コンパクトな住まいになる事での省エネ化」
「メンテナンスコストの軽減」
「家族の距離感のデザイン」
など、今後、様々な可能性へのアプローチを試みることが出来る気がする。